花粉症の季節になると、鼻水がなかなか止まらないのだが、その仕組みについて2009.3.22の朝日新聞『be』に掲載されていたので、簡単にまとめてみました。
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<鼻水はなぜでるの>
答え)鼻を湿らせ、異物を洗い流すため
■鼻水の2つの役割
役割その1:鼻の中の鼻腔(びくう)を被っている粘膜に湿気を与え、温めるコト
役割その2:外から入ってきた病原菌や花粉などの異物を洗い流すコト
■鼻水が作られるトコロ
鼻の中の粘膜に敷き詰められている杯細胞(さかずきさいぼう)や、その下の方にある分泌線というところで作られる。
■鼻水がでない時、実は・・・
普通の人は一日に1〜1.5ℓも鼻水が作られているのだが、その半分は鼻を湿らせる為で、スグに蒸発してしまう。
また、鼻の粘膜には線毛(せんもう)という微細な毛がたくさんついた細胞もあって、残った鼻水はこの毛の動きによって鼻の奥の方へ常に流し込まれるようになっているのだ。
■鼻水が出てくるタイミング
作られた鼻水が多すぎて、溢れてきた結果鼻水が出てくるのです。
花粉症や風邪のときに鼻水が出てくるのは、鼻の粘膜にくっついてくる花粉や病原菌を洗い流そうと鼻水が大量に作られるからなのだ。
■寒い時、熱い物を食べた時も鼻水が出るのは?
副交感神経(ふくこうかんしんけい)は血管を拡張させる働きがあるが、寒さなどの温度差を感じると、この働きが刺激されて鼻水が出てくるのだ。
花粉症だと朝方に鼻水が多く出るが、それも朝方は副交感神経が強く働いているせいなのデス。
■泣いたときに出る鼻水の正体
泣いたときに出る鼻水の殆どは涙です。
涙管(るいかん)という涙の出る管が、鼻の中の鼻腔につながっているのです。
しかしコレも副交感神経を刺激するので、鼻水も一緒に出るようだ。
■鼻水を止める方法
副交感神経とは逆に血管を収縮させる働きをする「交感神経」と言うものが刺激されると鼻水が出にくくなる。
交感神経は運動をしたり、風呂に入ったりすると刺激されるもの。
運動中は鼻水が出にくいし、鼻づまりの時に風呂に入ると楽になるのも、交感神経が刺激されているせいなのです。
暖かいタオルを鼻の周辺に当てると、鼻水も出にくくなる。
■鼻水の色
色の付いた鼻水が出てくるのは、細菌による感染が起きているため。
色は主に感染した細菌、それと菌と戦った白血球などが一緒になっている色なのだ。
<余談>
■鼻から水を吸い込むと、頭の芯までツーンと痛くなる仕組
鼻の粘膜には塩分の濃度などの違いを感じる神経が集中しており、体内と同程度の塩分濃度を含む鼻水等だとツーンと来ないが、塩分を殆ど含まない水だと強い刺激に感じるのだ。
<参考資料:2009.3.22朝日新聞『be』もっとサイエンス>
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私は花粉症なので、花粉が飛散する季節になるとティッシュが手放せなくなるのですが、息子達なんて年中色の付いた鼻水を出してるもんね(^^;
特に次男(1歳)は、気づけばいつもポカンと口を開けているもんだから、きっと色んな雑菌が口からジャンジャン入ってきちゃってんじゃないかしら・・・
次男の鼻水は特にヒドイ。
じゃ、鼻水が出る時は『専用の“鼻うがい液”で、優しく鼻腔を洗いながし、暖かいタオルを鼻の周辺に当て交感神経を刺激してやる』が理想かしら?
でも、異物を洗い流しているという大事な役割があり、その必要があるから鼻水がジャンジャン出るならば、「あぁ、鼻腔がキレイになろうと頑張っている」と、それを甘んじて受け入れることも大事なのかも。